国公立大学受験に必要な科目数とその対策:合格に向けた戦略的な学習をサポート

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国公立大学の受験は、私立大学と違い科目数がかなり多いのが特徴です。
そのため、「どのくらいの科目数か?」や「どのように勉強を進めればいいのか?」を把握して受験を有利に進めましょう!

この記事では、効率的に国公立大学に合格するための勉強法や学習計画をご紹介します。

国公立大学の受験に必要な科目数とは?

国公立大学では、基本的に6教科8科目の受験となります。
「文系志望の学生」と「理系志望の学生」で内容が少し変わってくるので、それぞれでまとめてご紹介します。

「文系」共通テストの受験科目例

文系学生の場合

文系受験生の主な科目選択の特徴は、社会科目を多く選択し、理科は基礎レベルの科目を選択する傾向にあります。

国語

現代文、古文、漢文を含む共通テスト用の内容(文系必須)

数学

「数学1A」のみ、または「数学2・B・C」も含む。(文系でも共通テストで必要だが、数学の難易度は低め)

英語

英語リスニング、リーディング(全受験生に必須)

理科

理科基礎2科目選択(「生物基礎」「化学基礎」など基礎科目が一般的)
文系では、主に理科の基礎科目から2科目か、発展科目から1つを選択。

社会

・地歴『地理総合,地理探究』『歴史総合,日本史探究』『歴史総合,世界史探究』
・公民『公共,倫理』『公共,政治・経済』
文系の重要科目で、地歴・公民で2科目求められることが基本。

情報

新課程では全受験生が選択することになります。プログラミングや情報リテラシーに関する基礎知識が問われる。

「理系」共通テストの受験科目例

理系学生の場合

文系受験生の主な科目選択の特徴は、社会科目を多く選択し、理科は基礎レベルの科目を選択する傾向にあります。

国語

現代文、古文、漢文を含む共通テスト用の内容(理系でも共通テストで必須)

数学

「数学1A」「数学2・B・C」全体から出題。

英語

英語リスニング、リーディング(全受験生に必須)

理科

理系では、物理、化学、生物、地学から2科目を選択。

共通テストおよび二次試験では、理科の選択科目が非常に重要。基礎科目ではなく、標準科目からの選択が求められる。

社会

『地理総合,地理探究』『歴史総合,日本史探究』『歴史総合,世界史探究』『公共,倫理』『公共,政治・経済』から1科目選択

理系では社会科目の比重が小さい。多くの大学で1科目だけが求められる。

情報

文系と同じく、全受験生が選択することが求められる新課程の一部。

元々は5教科7科目だったけど、
2025年からの新課程入試で「情報」が増えたことにより、6教科8科目になったんだね!

国公立受験生の共通テストにおける科目数の違い(理系・文系)

数学科目の違い

理系
文系
  • 数学Ⅲまでを学ぶ必要があり、特に二次試験で高度な内容を解く力が求められます。大学によっては配点が非常に高く、数学が合否に直結します。
  • 数学Ⅰ、数学A、数学Ⅱ、数学Bまでの基礎的な内容が問われます。二次試験では数学が不要な場合もありますが、共通テストでは必須です。

理科科目の違い

理系
文系
  • 理科は2科目とも標準科目から選択(物理・化学、生物・化学など)。二次試験でも重要な配点となり、物理や化学の難易度が高い大学も多いです。
  • 基礎科目(生物基礎、化学基礎、地学基礎、物理基礎)から2科目選択します。共通テストのみで問われ、二次試験では理科が不要な場合が多いです。

社会科目の違い

理系
文系
  • 社会は1科目のみで、多くの理系受験生が倫理や地理など比較的対策しやすい科目を選択する傾向にあります。
  • 2科目選択することが多く、日本史、世界史、地理、倫理・政経から2科目を選び、深く学びます。特に人文・社会学系の学部では重視されます。

「理系」二次試験の受験科目例

東京大学(理科一類)

4教科5科目(440点満点)

  • 【必】国語:国総・国表(80点)
  • 【必】数学:数I・数II・数III・数A・数B ※数Bは数列、ベクトル。(120点)
  • 【必】理科:物基・物、化基・化、生基・生、地学基・地学 から2科目選択。(120点)
  • 【必】外国語:コミ英I・コミ英II・コミ英III 、独語、仏語、中国語から1科目選択。※英語は聞き取り試験を含む。(120点)
    • 外国語において、英語の選択者に限り、英語の問題の一部分に代えて、他の外国語(独語、仏語、中国語、韓国朝鮮語)のうちから一つを選択することができる。

大阪大学理学部/物理学科

3教科4科目(700点満点)

  • 【必】数学:数I・数II・数III・数A・数B ※数Bは数列、ベクトル。(250点)
  • 【必】理科:物基・物、化基・化、生基・生 から2科目選択。ただし、物基・物は必須。(250点)
  • 【必】外国語:コミ英I・コミ英II・コミ英III・英表I・英表II(200点)

「文系」二次試験の受験科目例

北海道大学法学部(前期日程)

3教科3科目(450点満点)

  • 【必】国語:国総・現文B(150点)
  • 《選》地歴:世B、日B、地理B(150点)
  • 《選》数学:数I・数II・数A・数B ※数Bは数列、ベクトル。(150点)
  • 【必】外国語:コミ英I・コミ英II・コミ英III・英表I・英表II 、独語、仏語、中国語から1科目選択。(150点)
  • 世B、日B、地理B、数I・数II・数A・数Bから1科目選択。

東北大学経済学部(前期日程)

3教科3科目(900点満点)

  • 【必】国語:国総・現文B・古典B(300点)
  • 【必】数学:数I・数II・数A・数B ※数Bは数列、ベクトル。(300点)
  • 【必】外国語:コミ英I・コミ英II・コミ英III・英表I・英表II(300点)

国公立受験生の2次試験における科目数の違い(理系・文系)

理系
文系
  • 数学、理科(物理、化学、生物、地学から2科目選択)、英語が主な試験科目となります。
  • 社会科目は共通テストで1科目のみ選択し、二次試験では課されない場合がほとんどです。
  • 理系では、数学と理科の重要性が非常に高く、特に数学Ⅲや理科の応用問題が多く出題されます。
  • 国語、数学、英語、社会(地歴・公民)が主な試験科目となります。
  • 理科は共通テストでは「基礎科目」から2科目選択しますが、二次試験では多くの大学で理科の試験は課されません。
  • 社会科目の重要性が高く、歴史(日本史、世界史)、地理、倫理・政経などから選択する場合が多いです。

二次試験の対策に関して、もう少し細かく知りたい場合は、下記の記事からご確認ください。

私立大学との違い:なぜ国公立大学は科目数が多いのか?

科目数が多くて困っている高校生

国公立大学と私立大学の大きな違いとしては、「科目数の違い」があると思います。
ただ、最大で5~6科目ほども受験科目が違うので、なぜそこまで差が出るのか気になりますよね。

そこでこの章では、なぜ国公立大学の科目数が多いのかについてご説明します。

幅広い教養と総合的な学力を重視するため

国公立大学は、学生に対して幅広い教養と知識を備えた人材を育成することを目指しています。そのため、文系・理系問わず、さまざまな科目を学ぶことで、総合的な学力を養うことが求められます。特に、共通テストでは6教科8科目(2025年度から)を要求することで、広範囲にわたる知識と能力をバランス良く備えた学生を選抜する意図があります。

文系でも数学や理科を学ぶ理由: 文系の学生であっても、論理的思考力や数的な処理能力が必要とされるため、数学や理科を基礎レベルで学ぶことが求められます。これにより、複雑な社会問題を解決する際に、理論的かつ多角的にアプローチできる能力を養うことが目的です。

理系でも国語や社会を学ぶ理由: 理系の学生であっても、科学技術だけでなく、人文的な教養や社会的な理解が必要とされるため、国語や社会科目が課されます。例えば、技術革新が社会や倫理にどのような影響を与えるかを理解し、適切に対応する能力を育てるためです。

社会に貢献できる人材を育成するため

国公立大学は、公的な資金で運営されているため、地域や社会全体に貢献できる人材の育成が大きな目標です。社会に出たときに、さまざまな問題に対応できる多角的な視点と知識を持つことが求められます。そのため、専門知識に加えて、幅広い教養や異なる分野の知識を持った人材が求められ、多くの科目を学ぶことが重要とされます。

• 例えば、理系の技術者であっても、法律や倫理、経済の知識が必要となる場面は多く、文系の行政職であっても、データを分析し、科学的な根拠に基づいて政策を立案する能力が必要です。

多様な進路に対応できる柔軟性を持つため

国公立大学は、文系・理系にかかわらず、学生が将来的に多様な進路に進む可能性を考慮しています。受験生が特定の学部・学科を目指して入学しても、卒業後には異なる分野に進む可能性もあり、その際に幅広い教養が役立ちます。

例えば、文系の学生が後に経済学や統計学の知識が必要となった場合、基礎的な数学の知識があることで新しい学問分野への移行が容易になります。また、理系の学生がビジネスや行政の世界に進んだ際、社会や経済、倫理の知識が必須となる場合もあります。

公平な選抜と競争の促進

国公立大学は、一般的に私立大学に比べて学費が安価であり、全国の学生に広く門戸を開いています。多くの科目を要求することで、受験生の学力を公平かつ総合的に測り、多様な能力を持った学生を選抜することができます。また、特定の科目だけに強い偏りがある学生ではなく、幅広い科目に対応できる生徒が選ばれることで、学生間の競争を促進し、高い学問的成果を期待できます。

共通テストで複数の科目を受験させることで、受験生の総合的な学力を測定し、国公立大学が求める「広い視野を持った学生」を公平に選抜する仕組みができています。

国際的な視点と競争力を持つため

現代のグローバル化した社会では、特定の分野に特化した知識だけではなく、複数の分野にまたがる知識やスキルが求められます。国公立大学は、グローバルに活躍できる人材を育成するために、文系・理系問わず多様な科目を学ぶことを重視しています。これにより、異なる文化や社会の課題に対処できる柔軟な思考力と問題解決能力を育成することを目指しています。

共通テスト教科(科目)ごとの対策法

国語(現代文・古文・漢文)

現代文

・要旨把握を鍛える
現代文では、文章全体の要旨を素早く掴む力が必要です。評論文や随筆文の読解に慣れるために、日常的に新聞や雑誌を読み、要旨や筆者の意見を把握する練習をしましょう。

・時間配分の練習
長文を短時間で解くための訓練が必要です。過去問を解き、設問ごとの解答時間を意識しながら練習しましょう。

古文・漢文

・文法と語彙の基礎固め
古文では文法や単語の暗記が重要です。漢文では、句法や重要語句を覚えましょう。特に動詞の活用形や、助動詞の意味・使い方は頻出です

・過去問演習
古文・漢文ともに、共通テストの過去問を使って演習し、どのように出題されるか慣れておくことが大切です。問題文を読み、正確に内容を把握できるようにしましょう

 数学(数学Ⅰ・A、数学Ⅱ・B)

・基礎力の強化
数学の基本問題を正確に解けることが最重要です。教科書レベルの基礎問題集を使って、繰り返し解き、基礎を固めましょう。特に「データの分析」「場合の数と確率」などは頻出範囲です。

・速く正確に解く練習
共通テストでは、難易度の高い問題よりも、基礎的な問題を正確に解くスピードが求められます。時間内に解き終えるために、計算ミスを減らし、素早く解く練習が必要です。

苦手分野を重点的に補強
自分の苦手な分野を模試や過去問で見つけたら、そこを重点的に復習しましょう。数学Ⅱ・Bのベクトルや微分積分のように、理解が難しい範囲は特に重点的に対策を立てる必要があります。

英語(リーディング・リスニング

リーディング対策

・長文読解のスピードアップ
共通テストのリーディングでは、長文を短時間で読む力が求められます。毎日長文問題を解き、要旨を素早く掴む練習をしましょう。文章構成を理解し、内容一致問題に対応できるようにすることが重要です。

オススメの参考書(速読英単語・速読英熟語)
速読英単語・英熟語では単語や熟語を学べるほか、パートごとに長文がついているので、そちらで速読力の強化を見込めます。

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・語彙力の強化
語彙力が不足していると読解が難しくなるため、日常的に単語帳を使って語彙力を増やしましょう。

リスニング対策

・毎日のリスニング練習
リスニングは毎日短時間でも練習を続けることが効果的です。
日本人がリスニング(聞き取り)できない理由として、耳が慣れてないと言う原因があるので、まずは耳を英語に慣らせて、文章が明確に聞き取れるようにしましょう。

リスニング練習におすすめのアプリ

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・問題集を用いた実践対策
リスニング専用の問題集などで、実際に問題を聞いて・解いてみることが大切です。
下記にオススメのリスニング参考書を記載しておきますので、是非参考にしてください。

共通テストのリスニング対策問題集(オススメ)

KADOKAWAオフィシャルサイト
関正生 受験勉強[リスニング] | KADOKAWA 関正生 受験勉強[リスニング]

理科(物理・化学・生物)

・基礎知識の徹底
教科書レベルの知識が重要で、共通テストの範囲はそれほど難しくありません。特に公式や定理の意味をしっかり理解し、基本問題を確実に解けるようにしましょう。

・計算問題の練習
特に物理や化学では計算問題が頻出です。計算ミスを減らし、短時間で正確に計算できるように練習しましょう。
公式を覚えるだけでなく、実際に問題を解きながら理解を深めることが大切です。

・グラフ・図の読み取り
生物や化学でラフや図表を読み取る問題が多く出題されます。これらの問題に慣れるために、過去問や模試で演習を繰り返しましょう。データの読み取りや、実験結果の解釈が重要です。

社会(地歴・公民)

・知識の整理
社会科目では、広範な知識を体系的に整理することが重要です。日本史や世界史では、出来事の因果関係や年表を使って大きな流れを把握しましょう。地理では、地形や気候、社会問題に関する知識を整理することが求められます。

・時事問題への対応
公民(政治経済や倫理・政経)では、時事問題が出題されることもあります。新聞やニュースを日常的にチェックし、最新の政治や経済の動向を把握しておきましょう。

・論述問題の対策
共通テストでも簡単な論述が出題されることがあるため、出来事や現象について説明できるように準備しましょう。理由を述べる問題などに対応できるよう、用語の正確な理解を深めることが重要です。

情報対策

・ネットワークやセキュリティの基本的な理解
インターネットの仕組み、サイバーセキュリティ、個人情報保護のルールなど、現代の情報社会に関する基本知識を身に付けましょう。特に、ファイアウォールや暗号化、フィッシング詐欺などのセキュリティ対策は頻出分野です。

2025年度から共通テストに導入される「情報」科目は、新たな試験科目であり、これまで以上にデジタルリテラシープログラミング的思考が問われることが予想されます。ここでは、共通テストにおける情報科目の具体的な対策方法をまとめます。


【情報の出題範囲と予想される問題内容】

共通テストの「情報」科目は、次の3つの主要なテーマに沿って出題されることが想定されています:

  1. 情報社会と倫理
    • デジタル技術やインターネットが社会に与える影響、情報モラルや個人情報の保護、ネットワークのセキュリティなどの理解。
    • 具体的な出題例:サイバー犯罪、フェイクニュース、SNSの使い方と倫理的な課題などに関する知識。
  2. データの活用
    • データの収集・分析・活用の手法(統計的手法、表計算ソフトの利用など)。グラフや表を用いてデータを分析する能力が問われます。
    • 具体的な出題例:アンケート結果の分析、データの可視化やグラフを読み取る問題。
  3. プログラミング的思考
    • 基本的なプログラムの考え方(アルゴリズムやフローチャートの理解、プログラムの構造を読み解く能力など)。
    • 具体的な出題例:簡単なアルゴリズムの理解、プログラムの誤りを見つけたり、処理の流れを把握する問題。

【情報科目の具体的な対策法】

1. 情報社会と倫理に関する対策

・ネットワークやセキュリティの基本的な理解
インターネットの仕組み、サイバーセキュリティ、個人情報保護のルールなど、現代の情報社会に関する基本知識を身に付けましょう。特に、ファイアウォールや暗号化、フィッシング詐欺などのセキュリティ対策は頻出分野です。

・社会的な問題について学ぶ
フェイクニュースやデジタルディバイド、ネットいじめなどの情報倫理に関する問題を扱った教材やニュース記事を読み、現代社会における情報の影響を理解しましょう。日常的にニュースをチェックして、最新の情報技術やトレンドに触れることも有効です。

・データ活用に関する対策
表計算ソフトの操作方法を理解したり、統計的手法の理解、グラフやデータの読み取りなどがあります。これらは、参考書での対策ももちろんですが、実際に自分でソフトを使ってみて、理解することが大切です。

国公立専門オンライン予備校「ウィズスタディ」での国公立受験対策

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まとめ:戦略的な学習で国公立大学合格を目指そう!

国公立受験生は、私立受験生とは違い多くの科目を勉強することになります。
その分、「計画立て」や「日々の学習管理」が大変になると思いますが、適切な勉強方法や受験戦略で勉強をすれば必ず合格できるので、早めからしっかりと対策しましょう。

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