模試などで偏差値が低く出てしまった方は、凄く不安だと思います。
ただ、結論からお伝えすると、今どんなに偏差値が低かろうが全然問題ないです。
もちろん、受験までの日数等関係してきますが、多くの場合は受験まで間に合うので、焦らなくて大丈夫です。
ただ、そうは言うものの安心感を持つのは難しいと思うので、今回は実際に合格した事例や逆転合格できる勉強法をお伝えします。
偏差値40から大学受験合格は可能か?
偏差値40からでも大学合格が可能です。
その根拠として、高校2年の10月時点で偏差値40ぐらいだったAさんが、偏差値62.5の青山学院経営学部に合格した事例をご紹介します。
Aさんのプロフィール
- 入塾時
- 高校2年生の10月
- 入塾時の偏差値
- 40程度
- 志望校
- 青山学院大学経営学部
- 苦手科目
- 英語、数学
目標設定と勉強計画で行動決め
まずは、志望校合格に必要な情報をまとめました。(偏差値、科目、入試形式など)
そこで、短期的な目標を立てて、それを1つずつ乗り越えていく方法を取りました。
具体的には、「10月中に数学1Aを全部復習(1周)する」「10月中に英単語を600単語覚える」などです。
次に、毎日の計画で「英単語30ずつ」など具体的な行動指針を立てました。
基礎を徹底的な固める
英語
単語と文法を中心に基礎を固めました。
具体的には、単語に関してはターゲット1900を2ヶ月で一周しました。
文法に関しては、ポラリス1を活用して1週間で7〜8割程度の理解度に仕上げました。
数学
基礎問題精講を使い、1ヶ月で数学1Aを確認しました。理解度が8割程度で一周できたため、その後は数学2Bに移行しました。
参考書のレベルを上げる
ある程度基礎が固まったら、少し発展的な問題を解くために参考書のレベルを上げました。
- ポラリス1→ポラリス2
- ネクストステージなど
過去問や実践形式の問題で演習する
高校3年生の夏以降は、実践的な演習に切り替え、月1回の模試を受け、間違えた問題を徹底的に復習しました。
また、志望校の過去問を解き、試験の出題傾向に慣れるよう努めました。初めての過去問では正答率が30%でしたが、繰り返すことで60%以上に向上
メンタル維持と日々の習慣作り
勉強に疲れることもありましたが、毎週の小テストで達成感を得ることや、両親や塾の先生の支えがモチベーションになりました。
体調管理も徹底し、毎日同じ時間に起き、夜は必ず7時間以上の睡眠を取るように心がけました。
結果:見事志望校に逆転合格!
Aさんは本番で自信を持って試験に挑むことができ、偏差値40から最終的に志望校に合格を果たしました。
継続的な努力と、基本に忠実な学習が成功の鍵だったと振り返っています。
目標設定と合格プランの立て方
偏差値40から逆転合格するために、まずするべきことは具体的な達成計画を立てることです。
そのため、計画を立てる上で必要な、「志望校選び」と「勉強ロードマップの作成」についてご説明します。
志望校選び
志望校選びは、受験において1番重要と言っても過言ではないです。
この志望校によって、今後の方向性が大きく決まってくるので、慎重に決めましょう。
志望校の決め方・考慮するポイントを4つに分けてご紹介します。
学部・学科の内容と興味関心
大学では学部・学科によって学ぶ内容が大きく変わってきます。自分の将来的な目標や、興味関心と合っている学部のほうが、意欲的に学習に取り組めるので、まずは自分の将来設計を見つめ直しましょう。
下記に代表的な学部をまとめます。
- 文学部
- 法学部
- 経済学部
- 商学部/経営学部
- 教育学部
- 理学部
- 工学部
- 農学部
- 医学部
- 薬学部
- 看護学部
- 社会学部
- 心理学部
- 国際関係学部
- 芸術学部
立地・キャンパス環境
立地:自宅から通える距離か、一人暮らしが必要になるかを考慮します。また、都市部や地方などの環境も、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。
キャンパス環境:大学の設備や校舎の雰囲気、学生サポート体制(例:学習支援センター、キャリアサポートなど)も、学習や生活の質に影響を与えます。
入試科目や受験方式
入試科目:自分が得意とする科目が活かせるか、また苦手科目がある場合はどのような対策が必要かを確認します。
受験方式:一般入試、推薦入試、総合型選抜(AO入試)など、複数の受験方式があるため、自分に合った方式を選びましょう。
学費と奨学金
学費:私立と国公立では学費に差があるため、負担を考慮した上で選ぶ必要があります。
奨学金や特待生制度:学費の補助や奨学金制度が整っているかも確認し、利用可能な経済的サポートを検討します。
短期・中期・長期の目標
短期の目標
短期的な目標は、1週間〜1ヶ月単位で立てましょう。
目標例は、「勉強時間を平日5時間、休日10時間以上行う」「1週間で、単語100単語覚える」などです。
中期の目標
中期の目標は、大体1ヶ月〜半年ぐらいのスパンで立てましょう。
目標例は、「次の模試で偏差値50にのる」、「次の定期テストで全科目80点以上」などです。
長期の目標
長期の目標は、受験の合格や将来の夢など大きな節目になります。
目標例は、「東京大学に合格する」、「22才までにアメリカ留学する」などです。
基礎固めの勉強法
偏差値40ではまだ基礎が固まっていない状態なので、まずは基礎を固めて偏差値50以上を目指しましょう。
基礎を固めるために、各科目ごとの勉強法をご紹介します。
英語の勉強法
単語の暗記
まずは頻出単語帳を用いて基本語彙の暗記を徹底しましょう。毎日決まった数の単語を覚え、1週間ごとに復習を入れるサイクルを作ります。
文法の基礎固め
中学から高校初級レベルの文法事項を整理し、問題集で反復します。基礎の理解が不十分な部分があれば、参考書や授業のノートを使って確認しながら進めます。
音読
基本の英文を毎日音読することで、文構造やリズムに慣れ、リスニング力や速読力も向上します。
数学の勉強法
計算力の向上
計算のスピードと正確さは数学の基礎です。毎日10〜15分程度、基礎的な計算問題を解く習慣をつけましょう。
基礎問題集の反復
学校や塾で配布された基礎問題集(例:「数研出版のチャート式」)を使い、1冊を何度も解き直すことが大切です。全ての問題に解答できるようになるまで繰り返します。
国語の勉強法
現代文の読解
基礎の読解力を養うため、易しい文章から始め、要旨や主題をつかむ練習をします。文章を段落ごとに区切って読み、各段落の要点をノートにまとめる習慣をつけると良いでしょう。
古文の文法
助動詞・敬語・基本単語を重点的に学習します。文法は問題集で確認し、助動詞の活用表や敬語表現を覚えることで基礎固めができます。
漢字と語彙の強化
現代文・古文の両方に役立つため、定期的に漢字や熟語の暗記を行い、実践的な語彙力を養います。
理科(物理・化学・生物)
物理
基本公式の理解:物理の基礎公式を正確に理解し、公式がどのような状況で使われるかを押さえます。基本問題を解きながら、公式の使い方を体得していきます。
単位変換と計算練習:物理では単位変換が頻繁に出るので、基本的な単位の変換方法を覚え、計算練習をします。
化学
元素記号と化学式の暗記:周期表の主要元素や基本的な化学式を覚えます。特に、試薬や酸・塩基など、頻出のものは確実に暗記しておきましょう。
基本的な化学反応式の理解:反応の仕組みを理解し、基本的な化学反応式を覚えます。教科書や問題集を使い、基礎的な反応式の書き方を確認します。
生物
基礎用語と概念の理解:細胞構造や遺伝の仕組みなど、生物の基本用語と概念をしっかり理解します。図やイラストを用いた参考書が有効です。
基本の覚え込み:生物は暗記科目としての側面も強いので、頻出事項をまとめたノートを作り、重要項目を繰り返し暗記します。
社会(日本史・世界史・地理)
日本史・世界史
年号と出来事の流れを把握:まずは大まかな流れを掴むため、教科書や年表を活用して、時代の区切りや重要な出来事を理解します。
基礎用語の暗記:地名、人物、事件名などの基本的な用語を暗記します。時代ごとに整理したノートを活用し、章ごとに復習すると効果的です。
地理
地形・気候などの基礎知識:自然地理では地形や気候に関する基礎知識を、地図を見ながら学びます。
統計やデータの読み方:人口統計や経済データなどの基礎的なデータの見方を理解します。特に、過去問を使ってよく出るテーマを優先的に学習しましょう。
効果的な暗記術と反復法
知識をインプットしても定着できないと成績は伸びません。
そこで、成績を伸ばすために効果的な暗記法と、反復法についてそれぞれ3つずつご紹介します。
効果的な暗記法
スモールステップ学習
- 方法:暗記対象を小さな単位(単語10個、文法項目1つなど)に分け、それぞれを確実に覚えます。
- 理由:人は一度に大量の情報を覚えるのが苦手なため、細かく分割することで記憶しやすくなります。
- 具体例:英単語なら1日10~20個を目標に覚え、3日間同じ単語を繰り返して復習。
視覚化
- 方法:図やイラスト、マインドマップを使って情報を視覚的に整理します。
- 理由:視覚情報は記憶に残りやすく、イメージとして思い出しやすいからです。
- 具体例
- 歴史の年号を覚える際に、時代ごとに異なる色を使った年表を作る。
- 科学や地理の用語をイラスト化して覚える。
体感的記憶
- 方法:声に出す、手を動かして書くなど体を使って覚える。
- 理由:複数の感覚を使うと記憶が定着しやすくなります。
- 具体例
- 古文の助動詞の活用を声に出して何度も繰り返す。
- 数学の公式を紙に何度も書きながら覚える
効果的な反復法
エビングハウスの忘却曲線に基づく復習
- 方法:
- 1. 学習直後に復習する。
- 2. 1日後、1週間後、1か月後と間隔を空けて復習する。
- 理由:記憶は時間が経つほど忘れやすいが、適切なタイミングで復習することで忘却を防ぎ、長期記憶に定着します。
- 具体例:
- 単語帳やノートを復習スケジュールに従って見返す。
- 問題集を解いたら間違えた問題を翌日、1週間後、1か月後に解き直す。
アクティブリコール
- 方法:自分で覚えている内容を試す(例:問題を解く、白紙に書く)。
- 理由:単に読むだけでなく、記憶を引き出す行為が記憶の強化につながります。
- 具体例
- 日本史の年号を覚えた後、何も見ずに年号を白紙に書いてみる。
- 数学の公式を紙に書き出し、正確さを確認する
実践的な演習と過去問対策
偏差値がある程度ついてきたら、本番(入試)を見据えた対策が必要です。
本番の対策は、ただ過去問を解くだけではなく、時間配分や模試をどのように活用するかなど、かなり広範囲に考える必要があります。
模試の活用法
間違えた問題を徹底的に分析する
間違えた問題をそのままにするのは非常にもったいないです。
模試を解く目的は、自分のレベルを認識することもありますが、自分が理解できていない単元を明らかにする事も出来るので、そのまま放置しないようにしましょう。
苦手分野の克服
間違えた問題を分析すると、自分の苦手分野(単元)が分かると思います。
そこの苦手分野を重点的に勉強すると、偏差値も格段に伸びてきます。
得意分野を伸ばすよりも、苦手分野を克服した方が成績に反映されやすいので、そちらを優先的に取り組みましょう。
得意分野を伸ばす
苦手分野が克服できたら、次は得意分野をさらに伸ばしましょう。
得意分野を伸ばすことで下記のメリットがあります。
- 受験に対して自信がつく
- 苦手な分野を補うことができる
- モチベーションが上がる
このように模試を積極的に活用することが重要です。
ただ、こちらの記事だと専門的に書けていなく、不十分のため、「模試の活用法」という下の記事でしっかり確認しましょう。
過去問の活用法
① 初回は制限時間を気にせず解く
- 目的:問題の全体像や自分の実力を把握する。
- 具体例:初めて解くときは、わからない問題に時間をかけても良い。本番ではどういった部分が難しいかを記録しておく。
② 2回目以降は本番と同じ条件で解く
- 目的:時間配分の練習をする。
- 具体例:タイマーをセットして、本番と同じ形式で問題を解きます。特に選択肢問題(共通テストなど)は、時間内に全問解答できるか確認します。
③ 間違えた問題を徹底分析する
- 目的:苦手分野を克服する。
- 具体例:
- 1. 間違えた問題を専用ノートに記録する。
- 2. 解説を読んで理解し、同じ形式の類題を探して解く。
- 3. 1週間後にもう一度間違えた問題を解いて記憶を定着させる。
④ 難問に固執しすぎない
- 目的:得点源となる問題を確実に解けるようにする。
- 具体例:過去問の中で解ける問題と解けない問題を分類し、解ける問題を確実に得点できるよう優先的に取り組む。
まとめ:逆転合格を目指して今すぐ始めましょう!
まず、偏差値40からでも志望校に合格できます!
ただ、そのためにはいくつか抑えておくべきポイントがあります。
一つ目に基礎固めです。
基礎が固まってないと応用に進めないので、まずは基本的な部分を抑えましょう。
二つ目に、知識を定着させるという事です。
せっかくインプットしても忘れてしまっては意味がないので、今日ご紹介した暗記法や反復法で知識を定着させましょう。
三つ目に、応用や実践問題です。
基礎が固まったら、過去問や応用問題などを解いて実践対策をしましょう。
模試の活用法などもご紹介したので、是非とも試してみてください。
最後に、ただ偏差値40から合格するには、相当大変です。
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